あら瓦版 (大月たけひろ)

国民民主党 荒川区議会の活動について

百貨店の再建は、集約とビジネスモデルの転換が不可欠

そごう・西武の再建計画が次第に明らかにされています。西武池袋本店の店舗改装を中心に600億円の投資が計画されています。

西武百貨店池袋本店

これは、かつては日本を代表する百貨店であり、多くの人々にとって欠かせない存在でした。そのそごう・西武が再び輝くための重要なプロジェクトです。

しかし、この計画が成功するかどうかについては疑問符がつきます。私は、百貨店の再建には、百貨店の集約とビジネスモデルの転換が不可欠だと考えています。

過去、百貨店は優れた立地条件と高級品の専門店として成功を収めました。この時代では、各資本で百貨店を経営していても、十分収益得ることができました。しかし、現在では日本の人口減少やインターネットの普及などの要因が、そのビジネスモデルの持続を難しくしています。

日本には現在約70の百貨店が存在しており、これほど多くの店舗は必要ありません。むしろ、集約することで商品力と販売力を高め、顧客の要望に迅速に対応することが効果的です。

また、百貨店はこれまで高級品に特化していましたが、競合他社が中価格帯や低価格帯の商品を提供する傾向が強まっています。日本では人口及び収入の中流層も減っています。百貨店はビジネスモデルを転換し、これらの競合他社に対抗する必要があります。

たとえば、中流層が減っているので、富裕層・インバウンド層に向けて、高級品の品揃えを充実させること、ECとの連携を強化しオンラインとオフラインを統合した新しいビジネスモデルを構築することが重要です。

今回の再建計画では、西武池袋本店の店舗改装に400億円を投資します。これは、ターミナル駅に位置する基幹店を強化する必要性を示しています。ただし、600億円という投資額は十分ではありません。今後、そごう・西武は他の百貨店の買収やビジネスモデルの転換に積極的に取り組み、他社と連携する必要があるでしょう。

私は、そごう・西武の再建に期待しています。かつて日本を代表する百貨店として、多くの人々の生活に彩りを添えたそごう・西武が、再び輝きを取り戻すことを願っています。

西武百貨店はサンシャインの高層階(49~51)にありました
現在のサンシャイン49階